甲状腺の病気に関する「よくある質問(FAQ)」を、甲状腺専門医がわかりやすく解説します。
喉の腫れ、動悸、疲れやすさ、体重変化など、甲状腺疾患は日常の中で気づきにくい症状から始まることが多く、不安を感じる方も少なくありません。
このページでは、甲状腺全般の質問に加え、代表的な疾患である「バセドウ病」や「橋本病」に関するよくある質問をまとめて掲載しています。
ご自身やご家族の症状が該当するか気になる方は、ぜひ参考にしてください。

🔍 甲状腺全般に関するよくある質問
甲状腺ってどこにあるの?
甲状腺はのどぼとけのすぐ下、首の前側にある小さな臓器で、蝶の形をしています。
甲状腺の病気は女性に多いのですか?
女性ホルモンとの関係があり、特に出産後や更年期に発症することが多いです。
健診で甲状腺腫大といわれました。何をすればいい?
まず採血と甲状腺エコーで、腫れの性質(良性か悪性か)やホルモン異常を調べます。
のどの腫れは甲状腺の病気かもしれませんか?
甲状腺の腫大や結節が原因の可能性があります。専門医の診察をおすすめします。
甲状腺の病気は遺伝しますか?
遺伝する傾向があります。家族に甲状腺疾患のある方は注意が必要です。
甲状腺のエコー検査とは何をみているのですか?
甲状腺の大きさ、しこりの有無、血流、腫瘍の性状を評価します。
🔥 バセドウ病に関するよくある質問
バセドウ病ってどんな病気?
甲状腺ホルモンが過剰に分泌される自己免疫疾患です。
どんな症状がありますか?
動悸、手の震え、発汗、体重減少、倦怠感などがあります。
バセドウ病は治るの?
薬でコントロールできることが多く、一定の割合で寛解も可能です。
妊娠中でも治療できますか?
妊娠中も投薬治療可能ですが、薬剤の種類と量には注意が必要です。
放射線治療や手術は必要ですか?
薬で効果が乏しい場合や再発時に、アイソトープ治療や手術が選択されます。
メルカゾール(チアマゾール)の副作用は?
発疹や肝機能異常、まれに無顆粒球症が起こることがあります。
甲状腺眼症とは何ですか?
バセドウ病に合併する自己免疫性の眼疾患で、眼球突出や腫れが起こります。
🟣 橋本病に関するよくある質問
橋本病ってどんな病気?
橋本病は自己免疫反応によって甲状腺が慢性的に破壊される病気です。
どんな症状がでますか?
疲れやすい、寒がり、便秘、むくみなどの症状がみられます。
甲状腺機能低下症との違いは?
橋本病の進行により甲状腺ホルモンが不足すると、機能低下症になります。
治療は一生続ける必要がありますか?
一度機能低下が進むと、ホルモン補充療法が継続的に必要となることがあります。
妊娠希望でも治療を受けられますか?
ホルモン値を安定させれば、妊娠・出産に問題はありません。
食事や生活で気をつけることはありますか?
過剰なヨウ素摂取や極端な制限に注意が必要です。バランスの良い食事を心がけましょう。
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👨⚕️ この記事の監修医師
しもやま内科 院長
日本内科学会 総合内科専門医
日本糖尿病学会 糖尿病専門医・指導医
日本循環器学会 循環器専門医
日本老年医学会 老年病専門医・指導医
日本甲状腺学会 甲状腺専門医糖尿病、甲状腺、副腎など内分泌疾患の診療に長年従事し、地域密着型の総合内科医として診療を行っています。