朝だけ血糖が高い──そんなとき、原因は「暁現象」か「ソモジー効果」の2つが考えられます。
対応を間違えると、かえって血糖が不安定になることもあります。
このページでは、夜間低血糖の有無・リブレの見方・治療の違いを、糖尿病専門医の視点で整理して解説します。

暁現象とは?

暁現象(Dawn phenomenon)は、早朝4〜6時頃に成長ホルモンやコルチゾールなどの影響でインスリンの効きが悪くなり、血糖値が自然に上昇する現象です。夜間に低血糖が目立たず、起床時に血糖が高くなります。
ソモジー効果とは?

ソモジー効果(Somogyi effect)は、主にインスリン治療中に、夜間の低血糖をきっかけにアドレナリンやグルカゴンなどが分泌され、その反動で起床時に高血糖になる状態です。背景に「夜のインスリンが多すぎる」ことがあるため、高血糖だからといって安易に増量しないことが重要です。
起こりやすいきっかけ:
- 夕食量が少ない/炭水化物が不足していた
- 就寝前の運動量が多かった
- アルコール摂取
夜間の低血糖が自覚できない場合、次のようなサインが出ることがあります:
- 悪夢を見る
- 寝汗をかく
- 朝起きた時に頭痛やだるさを感じる
朝の血糖が高い場合にソモジー効果を疑うには、深夜(2〜3時頃)の血糖を確認するのが有効です。深夜の血糖が低ければ(一般に70mg/dL未満など)、ソモジー効果の可能性が高くなります。
出典:日本糖尿病学会「糖尿病診療ガイドライン2019」p.97–98、糖尿病治療ガイド2022–2023 p.79–80、UpToDate(2024)
違いを見極めるには?
最大の違いは、先行する低血糖の有無です。暁現象では深夜(2〜3時頃)に低血糖は見られにくく、ソモジー効果では深夜低血糖が先に起こり、その反動で朝に高血糖になりやすい、という「原因が正反対」の関係があります。
CGM(持続血糖モニタリング)で可視化
FreestyleリブレやDexcom G7などのCGMを使えば、夜間の血糖変化を連続的に把握できます。「深夜に低血糖が起きていないか」を確認するのに非常に有効です。
👨⚕️ この記事の監修医師
しもやま内科 院長
日本内科学会 総合内科専門医
日本糖尿病学会 糖尿病専門医・指導医
日本循環器学会 循環器専門医
日本老年医学会 老年病専門医・指導医
日本甲状腺学会 甲状腺専門医
糖尿病、甲状腺、副腎など内分泌疾患の診療に長年従事し、地域密着型の総合内科医として診療を行っています。