甲状腺がんの手術後やRAI治療後、どんな検査が必要なのか、いつまでホルモン薬を続けるのか、不安に感じていませんか?
船橋市のしもやま内科では、甲状腺がんの再発チェック(腫瘍マーカー・エコー)や、TSH抑制療法の継続判断まで、専門医が丁寧にサポートいたします。
大学病院からの転院や、地域でのフォローをご希望の方も、お気軽にご相談ください。
甲状腺がんの治療(手術・放射性ヨウ素内用療法[RAI治療])を受けた後、どのように経過をみていけばよいか、気になっている方も多いと思います。
再発のチェックはもちろん、ホルモン補充の調整やTSH抑制療法の継続判断など、術後のフォローアップには専門的な知識が必要です。
このページでは、甲状腺がん術後・RAI治療後のフォローアップの流れと注意点について、船橋市の内科専門医・甲状腺専門医が解説いたします。

甲状腺がん術後のフォローアップ:基本の流れ
甲状腺がんの治療後は、「再発の有無」と「ホルモンバランスの安定」を確認するための継続的なフォローが必要です。一般的な流れは以下のようになります。
(参考:日本甲状腺学会 甲状腺腫瘍診療ガイドライン2023 表14, p.72、ATAガイドライン2015 Fig.2, p.1388)
- 手術直後:甲状腺ホルモン(FT3, FT4, TSH)と腫瘍マーカー(サイログロブリンTg)の測定
- 術後1〜2か月:レボチロキシン(チラーヂン)量の調整とTSH抑制の評価
- RAI治療を実施した場合:RI投与後6〜12か月でTg測定・全身スキャン(WBS)を実施
- その後の経過観察:3〜6か月ごとの血液検査と甲状腺エコー
TSH抑制療法とその考え方
甲状腺がんはTSH(甲状腺刺激ホルモン)により増殖が促進される可能性があるため、術後にはTSH値を低めに保つ「TSH抑制療法」が行われます。
(出典:日本甲状腺学会ガイドライン2023 表15・16, p.73-74/ATA 2015 p.1388, Recommendation 50)
この抑制の強さや期間は、がんの再発リスク(病理所見、ステージ、リンパ節転移の有無)により個別に調整されます。
- 高リスク:TSHを0.1μIU/mL未満に抑制(長期)
- 中リスク:TSH 0.1〜0.5μIU/mL(数年)
- 低リスク:TSHを0.5〜2.0μIU/mLの範囲で維持
サイログロブリン(Tg)の推移、抗Tg抗体の有無、エコー画像などを踏まえて、抑制の解除や緩和を判断します。
RAI治療(放射性ヨウ素内用療法)後の注意点
RAI治療後は、治療によって全てのがん細胞が消失したかどうかを確認するために、サイログロブリン(Tg)のフォローが極めて重要です。
(出典:日本甲状腺学会ガイドライン2023 表17, p.76/ATA 2015 Recommendation 51-55)
- RAI治療後6〜12か月でのTg測定、WBS(全身シンチ)
- Tgが検出限界以下で抗Tg抗体も陰性なら「完全寛解」とされる
- 以降も年1回のTg・エコーでのフォローが推奨されます
RAIによる唾液腺障害、味覚変化、一過性の不妊影響などについても、説明を受けたうえで治療に臨むことが大切です。
チラーヂン(レボチロキシン)内服の継続判断
甲状腺全摘出を行った方は、ホルモン補充が一生必要になります。チラーヂンは体内の甲状腺ホルモンを補うだけでなく、TSHを抑える役割もあります。
(出典:日本甲状腺学会ガイドライン2023 p.69/ATA 2015 Recommendation 46)
一方で、分葉切除や部分切除の方は残存甲状腺の働きを評価し、段階的に中止を検討できるケースもあります。TSH・FT4・Tgの経過を慎重に見極める必要があります。
当院では、日本甲状腺学会2023年ガイドラインやATA(米国甲状腺学会)2015年ガイドラインなどの標準的な知見をもとに、個別に最適なフォローアッププランをご提案しています。
よくあるご質問(FAQ)
術後、どれくらいの頻度で通院すればよいですか?
TSH抑制療法はいつまで続けますか?
RAI治療後も定期的な検査は必要ですか?
内服しているチラーヂン(レボチロキシン)は一生続きますか?
⛳ 甲状腺疾患のフォローアップはお任せください(船橋市)
しもやま内科(船橋市)では、甲状腺専門医が在籍しており、
大学病院での治療後のフォローアップや、再発チェックのみのご相談も可能です。
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👨⚕️ この記事の監修医師
しもやま内科 院長
日本内科学会 総合内科専門医
日本糖尿病学会 糖尿病専門医・指導医
日本循環器学会 循環器専門医
日本老年医学会 老年病専門医・指導医
日本甲状腺学会 甲状腺専門医
糖尿病、甲状腺、副腎など内分泌疾患の診療に長年従事し、地域密着型の総合内科医として診療を行っています。