抜け毛の原因を同日チェック|鉄欠乏・甲状腺・亜鉛欠乏|船橋市のしもやま内科

抜け毛の原因はひとつではありません。鉄欠乏・甲状腺機能異常に加え、亜鉛欠乏症でも起こります。しもやま内科では血液検査を同日に行い、最短で原因を特定します(電話 047-467-5500)。

「抜け毛の原因、貧血? 甲状腺? それとも亜鉛?」
当院には、抜け毛を心配して受診される女性が多く、実際に鉄欠乏性貧血甲状腺機能の乱れ、そして亜鉛欠乏症が関与している方がいます。しもやま内科では、貧血・甲状腺・亜鉛をワンストップで評価し、原因に合わせて治療をご提案します。ご相談は 047-467-5500 へ。

女性の抜け毛|鉄欠乏・甲状腺・亜鉛を同日評価
女性の抜け毛:貧血・甲状腺・亜鉛を同日評価できます


fix

鉄欠乏でなぜ抜け毛が起きる?

鉄欠乏性貧血では、ヘモグロビン低下により毛根への酸素供給が不足し、毛母細胞の活動が低下します。結果として成長期が短縮し、休止期脱毛が増加します。フェリチン(貯蔵鉄)が低い「かくれ鉄欠乏」の段階でも抜け毛の自覚が出ることがあります。

甲状腺が原因の抜け毛

甲状腺ホルモンは毛包サイクルに関与します。甲状腺機能低下症(橋本病)では乾燥肌・寒がり・むくみ・便秘などを伴い、全体がびまん性に薄くなりがちです。甲状腺機能亢進症(バセドウ病)では動悸・痩せ・手指振戦・多汗とともに、休止期脱毛が増えることがあります。機能異常の是正で多くは改善が期待できます。検査・詳解は甲状腺検査のご案内をご参照ください。

亜鉛欠乏症と抜け毛

亜鉛は、毛母細胞の増殖や角化を支える必須ミネラルです。欠乏すると成長期が短くなり休止期脱毛が増えることがあり、びまん性に細くコシのない毛を自覚しやすくなります。味覚低下・口内炎・皮膚炎・爪の脆弱などを伴う場合もあります。

  • 背景要因:偏食(肉・魚不足)、過度のダイエット、妊娠・授乳、消化吸収障害、利尿薬・ACE阻害薬等の薬剤、長期の高用量鉄剤内服(吸収競合)
  • 検査:血清亜鉛(必要に応じて銅も確認)。境界域でも症状や他の所見を総合判断します。
  • 注意:自己判断の高用量サプリは銅欠乏(貧血・神経障害)を招く恐れがあるため、医師の指導下で行います。

見分け方(比較表)

項目 鉄欠乏性貧血 甲状腺機能低下症 甲状腺機能亢進症 亜鉛欠乏症
抜け毛の型 びまん性・細毛化(休止期脱毛↑) びまん性・乾燥毛、眉毛外側が薄いことも びまん性、毛が抜けやすい びまん性・コシがない・伸びが遅い
随伴症状 疲れやすい・動悸・息切れ・爪の脆弱 寒がり・むくみ・便秘・体重増 多汗・動悸・体重減・手指振戦 味覚低下・口内炎・皮膚炎・爪の白斑
チェック血液 Hb・フェリチン・血清鉄・TIBC TSH↑・FT4↓(目安) TSH↓・FT4/FT3↑(目安) 血清亜鉛(必要時は銅も)

※自己判断は禁物です。鉄欠乏・甲状腺異常・亜鉛欠乏は併存することも。まとめて検査しましょう。

当院の検査(同日実施)

  • 貧血パネル:ヘモグロビン、MCV、血清鉄、フェリチン、TIBC
  • 甲状腺パネル:TSH、FT4(必要に応じてFT3、自己抗体)
  • 微量元素:血清亜鉛(必要時は銅)

「かくれ鉄欠乏」はフェリチン低下で見つかり、「かくれ亜鉛欠乏」は血清亜鉛が境界域でも症状を総合判断します。出血源検索や栄養評価が必要な場合は連携医療機関にご紹介します。

治療の流れ

1) 鉄欠乏性貧血

  • 鉄剤内服:まずは経口鉄。消化器症状が出る場合は剤形・間隔を調整。
  • 原因対策:過多月経・消化管出血などがあれば治療。重症・緊急時は静注鉄を検討。
  • 食事:赤身肉・魚・大豆製品・葉物+ビタミンCを基本に。

2) 甲状腺機能異常

  • 低下症(橋本病):レボチロキシンで補充。コントロールが整うと脱毛は徐々に改善。
  • 亢進症(バセドウ病):抗甲状腺薬などで機能是正。安定化で休止期脱毛の改善が期待。

3) 亜鉛欠乏症

  • 栄養介入:肉・魚・卵・大豆製品・乳製品・全粒穀物をバランスよく。
  • サプリ・薬剤:血液検査を踏まえ、医師の指導下で適切量を選択(銅欠乏の回避を含めモニタリング)。
  • 併用時の工夫:鉄と亜鉛は吸収が競合するため、必要に応じて服用時間をずらすなど調整します。

日常のセルフケア(食事・サプリの注意)

  • 食事のコツ:主菜(肉・魚・卵)を毎食の目安に、海藻・ナッツ・乳製品・豆類を適度に。
  • サプリは“検査の後”:高用量の独断服用は銅欠乏や胃腸症状の原因に。血液データに基づく量と期間が安全です。
  • ヘアケア:強い摩擦・高温ドライヤーを避け、紫外線対策と十分な睡眠を。

改善までの目安

  • 1〜2週間:全身症状の軽快(疲れやすさ等)
  • 1〜2か月:Hb回復/甲状腺機能の安定化/食事改善の定着
  • 3〜6か月:フェリチン・亜鉛の回復、毛のコシ改善・抜け毛減少を実感

毛のサイクルの関係で髪の変化は数か月単位です。途中で自己中断せず、定期採血で進捗を確認します。

よくある質問(FAQ)

Q. 市販の育毛剤だけではダメですか?
原因が鉄欠乏・亜鉛欠乏・甲状腺なら、原因治療が最優先です。外用だけでは十分な改善が得られないことがあります。
Q. フェリチンと亜鉛はどのくらいを目標にしますか?
個人差があるため、症状と検査を総合して医師が目標値・期間を設定します。自己判断での高用量サプリは避けましょう。
Q. 鉄と亜鉛は一緒に飲んでよいですか?
吸収が競合するため、必要に応じて服用時間をずらすなど個別に調整します(医師の指示に従ってください)。
Q. どれくらいで髪は戻りますか?
体調は先に改善し、髪は3〜6か月で変化を実感する方が多いです。完全な回復にはさらに時間がかかることがあります。

関連ページ:
甲状腺検査のご案内

この記事の監修医師: しもやま内科 院長 下山 立志
日本内科学会 総合内科専門医/日本糖尿病学会 専門医・指導医/日本循環器学会 循環器専門医/日本老年医学会 老年病専門医・指導医/日本甲状腺学会 甲状腺専門医

01/11/2025